SNS累計1億再生の飲食店オーナーが教える、バガス容器で変わるテイクアウト戦略
名古屋・創作料理店「アランチャ」のオーナーは、SNS累計再生回数が1億回を超える飲食店発信のパイオニアです。
スノーボードのインストラクターや一流ホテルのシェフを経て24年前に開業し、ハンバーグオムライスやひよこ型うずら卵など、独創的な料理でInstagram・TikTokをにぎわせてきました。
そのオーナーが出会ったのが、サトウキビの絞りかすを原料とした環境配慮素材「バガス容器」。
「コストではなく、お客様の体験への投資」と語るその視点は、テイクアウト時代を生き抜く飲食店経営者にとって大きな参考になるはずです。
お店のコンセプト
イタリア語で「オレンジ」――「オレンチ」に集まれる場所へ
名古屋市内で24年間続く創作料理店「アランチャ」。
「アランチャ」はイタリア語でオレンジを意味します。
「スノーボードのインストラクター時代に、人が自然と集まる温かい場所を作りたかった。オレンジ色みたいな温もりのある空間にしたくて、アランチャという名前にした。オレンジ=オレンチ(俺んち)みたいな感覚で、気軽に来てほしかった」
名古屋キャッスルホテルとヒルトンホテルでフレンチやタイ料理など世界各国の料理を修業し、26歳でイタリアン専門店へ。
その後独立し、移転を4回重ねながら現在の創作料理スタイルに辺り着きました。
ハンバーグオムライスにひよこ型うずら卵――「うちでしか食べられない」を追い続ける
看板メニューは何度か変遷してきました。
現在もっとも人気なのは、ご飯の上にハンバーグを乗せ、さらにオムレツをかぶせた「ハンバーグオムライス」と、うずら卵で作った「ひよこ」シリーズです。
「ひよこは狙ってバズらせたわけじゃない。きっかけは、豊橋の農家さんの相談でした。給食などの大きな販路が途絶え、丹精込めて育てた卵が余ってしまう……。豊橋のうずら農家が困っているという話を聞いて、何か全国で真似したくなるものが作れないかと考えた結果だった。」
地域課題を起点に生まれたメニューが、SNSを通じて全国区へ。それがアランチャの強みです。
今後はチョコミントエビマヨなど「他では食べられない創作料理」をさらに押し出し、オムライスに偏った看板を塗り替えることを目指しています。
SNS累計1億再生を生んだ、日々の投稿で意識していること
「宝くじ」の考え方で、毎日投稿を続ける
TikTokやInstagramでの累計再生が1億回を超えるオーナーですが、「バズらせよう」という意識で作った動画ほど伸びないと言い切ります。
「息子の卵の殼割り動画を適当に上げたら2,000万再生いった。バズるためにやるんじゃなくて、日常の中で「これ面白いかな」と思ったものを毎日投稿する。宝くじは買わないと当たらないから、とにかく投稿し続けることが大事」
ただし、バズっても来店に直結するとは限りません。
椅子で跳んだり遊んだりする動画は伸びても、直接の集客にはつながりにくい。
SNSへの投稿は「目を閉じてチラシを配るような行為」と割り切り、その中でDMや来店につながったときに初めて「相手の目を見てチラシを渡している状態」(認知される)になると感じています。
フィードよりリールを、ハッシュタグよりキャプションを
SNS運用の実務的なアドバイスも教えていただきました。
「投稿(フィード)はフォロワーへの表示が中心になってしまうが、リールは誰にでも見られる。飲食店オーナーはフィードが多いが、リールをもっと活用すべき。作り方は難しくない。一枚の宣材写真を用意して、あとは箸上げの5秒動画を繋げるだけで全然違う」
ハッシュタグの効力が薄れる一方、今後はAIが読み解けるキャプション(AI概要文)が重要だとも語ります。
ChatGPTで「創作料理アランチャをリッチな紹介文で作成して」と指示するだけで、AI検索に対応したテキストが生成できます。
集客の最前線で戦い続けてきたオーナーならではの実践的な知見です。
バガス容器導入前の不安と、使ってみたリアル
今回の取材のきっかけは、容器スタイルが取り組む「バガスアンバサダー」への参加でした。
バガスアンバサダーとは、サトウキビの絞りかす(バガス)を原料とした環境配慮型容器「バガス容器」を実際に使用し、その活用方法や魅力を発信していただく方たちのことです。
アランチャのオーナーは、就任のタイミングで初めてバガス容器を知ったといいます。
「汁物に向かない」という最初の懸念
バガス容器は、その素材の性質上「汁物には向かない」と言われることがあります。バガス(サトウキビの絞りかす)は紙に近い素材のため、水分量の多い料理では染み出しが生じる場合があるためです。オーナーの最初の懸念もまさにここにありました。
「うちのテイクアウトは汁物が多い。バガスだと染み出るかなと最初は思った」
しかし調べるうちに、むしろ食品衛生の観点でメリットを感じるようになります。
「お弁当って一回冷ましてから詰めないと、温度差で水滇がつく。バガス容器は水分をある程度吸い取ってくれるので食中毒のリスクを減らせる。天ぷらや揚げ物も、密封しないから蓋をしてもカリカリが保てる」
「使い方次第」というのがオーナーの正直な評価です。汁気の少ない料理、揚げ物、お菓子など乾物系のお弁当との相性は抜群とのことです。
予期せぬ活用法――「サイン入りバガス容器」をお土産に
実務的な有用性だけでなく、ユニークな使い方も生み出しました。
20人規模のパーティーで前菜を提供する際にバガス容器を使い、ゲストのシンガーソングライターにサインを書いてもらったのです。
「バガス容器を食器代わりに使って、そのまま持って帰ってもらった。アイドルのチェキってお金かかるじゃないですか。それがタダで手に入って、僕はゴミも減る。食器も洗わなくていいからワンオペでも楽。一石三鳥」
「ゴミにしない」という発想の転換が顧客体験を豊かにした好例です。
容器を「消耗品」ではなく「体験の一部」として活用するアイデアは、飲食店経営の新たな可能性を示しています。
バガス容器を知った飲食店仲間の反応
飲食店仲間からの「おしゃれ」「高級感」という声
バガス容器を受け取った飲食店仲間のオーナーたちから、リアルなフィードバックが届きました。
「透明パックのお弁当よりも高級感がある、おしゃれと言われた。盛り付けの幅も広がる」
実際、白いバガス容器にワックスペーパーを敷いてサンドイッチを乗せるスタイルは、おしゃれなカフェを中心に広がっています。
「盛り付けの選択肢が増える」という点は、特にSNS発信に力を入れている飲食店にとって大きなポイントです。
席数の少ない小規模店こそ、バガス弁当が活きる
実はアランチャは、名古屋でウーバーイーツが始動した際の1号店でもあります。
そんなアランチャが、知り合いのカフェ(6〜8席の小規模店)にテイクアウトを勧めたエピソードががとても印象的でした。
「席が満席でも弁当があれば売上を作れる。バガス容器でおしゃれに仕上げた弁当を800円で10個、近所のオフィスに売りに行ったら最初はよく売れてたよって」
テイクアウトを勧めたのは、席数が限られる店舗が売上を上げたり、食器を洗わずに済むとワンオペオーナーの救世主になると考えたから。
席数という物理的制約を超えるための戦略として、テイクアウト弁当×バガス容器の組み合わせは有効です。
バガス容器の可能性
飲食の枠を越えた用途の広がり
オーナーの発想は、食品用途に留まりません。
「釣り鷸の容器でもいける。プラスチックのゴカイパックが海に飛んでいっても沈んじゃうけど、バガスなら自然に還る。あと春にプランターでバジルを植えるとき、バガス容器に土と種を入れてそのまま植え替えられたら最高」
環境負荷を下げるという本来の目的を超え、「使い終わったら自然に還る」という特性が新たな価値を生んでいます。イベント・マルシェでの活用など、飲食以外の場面でも可能性は広いでしょう。
「ゴミをお金に換える」という発想
廃棄物をコストととらえるのではなく、価値に変える思考もオーナーらしい点です。
卵の殼を潰す撮影動画で「撮影代」を取り、油をリサイクル業者に無料回収してもらう仕組みを取り入れています。
バガス容器もイベント回収×コンポストなどの仕組みが整えば、飲食店にとってサステナブルな循環の一部になれると期待を示しました。
飲食店オーナーへのアドバイス
容器代を「コスト」ではなく「体験への投資」として考える
「うちはテイクアウトの容器代として100円いただきますって普通に言う。だっておかしくないですか、容器代の方が高くなることもあるんだから。おしゃれな容器でちゃんとした体験を提供すれば、みんな高くても買ってくれる」
バガス容器1個あたりのコストは約50円。これを「経費削減の対象」と見るのではなく、「お客様の満足度と発信力を上げるための投資」と捉えることがオーナーの提案です。
テイクアウト限定メニューをバガス容器で提供し、「この容器じゃないと食べられない体験」を作ることもブランディングになると語ります。
24年間、料理とブランディングの最前線に立ち続けてきたオーナーの言葉は、飲食店経営者にとってシンプルで力強いメッセージです。
創作料理アランチャ
住所:〒451-0042
愛知県名古屋市西区那古野2丁目10−10
Instagram:@arancia.en
撮影のご協力について
なお、今回の写真は、アランチャと同じくバガスアンバサダーとして活動されているSHIROIROさんに撮影いただきました。
バガスの魅力がより伝わる素敵なお写真を届けていただいています。
ぜひInstagramもご覧ください。
@shiroiro.photo
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