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衛生の基礎知識「ノロウイルス対策」

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食中毒事故の中でも大きな被害をもたらすノロウイルス。その対策についてお話します。


ノロウイルスとは?年間患者数が一番多い身近な病気

食中毒のなかで、年間患者数が一番多いのはノロウイルスです。

非常に感染力が高くわずか10個程度のウィルスが人の腸の中に入ると発症する恐れがあります。
感染力の強さから、1回の食中毒事故患者数が多いのが特徴です。

また、食中毒の事例が夏場でも発生していることが分かってきました。
今までノロウィルスは冬場だけ注意すれば良いというイメージがありましたが、今では年間を通じての対策が必要となります。

ノロウイルス対策4本の柱

この記事では4つの対策をお伝えします。

  1. 健康管理
  2. 手洗い
  3. トイレ対策
  4. 正しい汚物処理の方法

上記4つの対策で、ノロウイルス食中毒をゼロにしましょう!

健康管理でノロウイルスを「持ち込まない」

一つ目の対策は健康管理です。

作業者の健康チェックを必ず毎日行なってください。
下痢や嘔吐の症状があるから必ずノロウイルスにかかっている訳ではありませんが、ノロウィルスにかかっていた場合の事故リスクは非常に高いです。
実際に、数年前には刻み海苔の加工業者が、嘔吐の症状があるにも関わらず作業を続け、それを食べた学校給食の児童2000人以上が食中毒に感染しました。
この事例は海苔という乾燥した食材の上でも、ノロウイルスが2ヶ月以上も生存したという驚きの事例です。
「ノロウィルスは一度つけてしまえば終わり」という意識を持ちましょう。

また、ノロウイルスの症状が治まった後も、長い人で1ヶ月程度、ウイルスを排出します。
出勤のタイミングや作業現場に出ていいかという判断も慎重にした方が良いです。

症状が出ない「不顕性感染者」も手洗いでウイルス撃退!

二つ目の対策は手洗いです。

ノロウイルス食中毒事故の中でも、手洗い不足が原因で起こる事例は非常に多いです。

2014年に、学校給食の食パンが原因で1200人以上のノロウイルス食中毒が発生した事故があります。
この事故では、作業者がパンの検品作業をしている時にノロウィルスをつけてしまったと考えられています。
この作業者は、作業当日はノロウィルスの症状がありませんでしたが、その後の検査でパンと同じ遺伝子型のノロウイルスが検出されました。
このような、症状がないのにノロウィルスにかかっている人を「不顕性感染者」と言い、100人に1人の割合でいると言われています。
全員が、「自分がノロウイルスにかかっているかもしれない」という意識での手洗いが常に必要になります。

トイレはウイルスの宝庫

三つ目はトイレ対策です。

ノロウイルスが増えるのは人間の小腸の中だけで、それが出てくるのは嘔吐か糞便からだけです。
なので、トイレ対策は非常に重要です。
実際に、ノロウイルス食中毒が発生した事業所のトイレを検査すると、色々な場所からノロウイルスが検出されます。

トイレ対策としては、3つのポイントがあります。

1.トイレは作業服で入らない

どこに不顕性感染者がいるか分かりません。
トイレは常に汚染されていると思って対策をしてください。

2.水を流す際には必ず便座の蓋を閉める

蓋を閉めないと、水を流した際にウイルスが飛び散る可能性があります。

3.トイレ掃除は調理担当者以外が実施する

万が一を考えて、事務所の方や外部の清掃業者にお願いするなどの対策を講じ、調理場にウイルスを持ち込まないようにしてください。

上記のポイントを、社内でトイレのルールとして取り決め、守ることが大切です。

汚物処理キットで確実に嘔吐物処理

四つめは嘔吐物の処理です。

ノロウイルスは非常に小さく、風に乗って浮遊します。

過去には、ホテルの通路で嘔吐物の処理が不完全だったため、通路を通っただけの人が400人以上もノロウィルスに感染してしまったという事例もあります。
この事例では、嘔吐物はきちんと取り除いたのですが、次亜塩素酸ナトリウム等を使用しなかったため、ウイルスが不活化されませんした。
その結果、残ったウイルスが舞い上がり、それを吸った人が感染してしまいました。

事故を起こさないためには、正しい嘔吐物の処理が必要になります。
この嘔吐物の処理については、必要なアイテムが一式になった「汚物処理キット」というツールがあります。
このツールを使うことで、安全で確実に処理ができます。

↓↓↓汚物処理キット使用方法 の動画はこちらから↓↓↓


まとめ

ノロウイルスは冬だけでなく、一年中の対策が必要になってきます。
日常の作業から手洗い・消毒の意識を持ち、ルールを作成して習慣にしていきましょう。

ウイルス対策ツール紹介

ハンドソープ


ハンドソープを使用しての手洗いは、多くのウイルスを落とすことができます。

ポビドンヨード入りのハンドソープは、ポビドンヨードでウイルスを不活化できるため、さらにウイルス対策を強化できます。

詳しく見る

アルコール


通常、ノロウイルスを始めとするノンエンベロープウイルスにはアルコールが効きません。
しかし、最近ではノンエンベロープウイルスにも不活化効果をもたせたアルコールが沢山出てきました。

殺ノロウイルスで特許を取得したブドウ種子抽出物を配合したアルコールもあります。

詳しく見る

次亜塩素酸ナトリウム


通常、掃除のときに使用する場合は、200ppmに希釈して使用します。
嘔吐物の処理に使う際は、1000ppmに希釈します。

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便座クリーナー


ノンエンベロープウイルスに効く便座用のアルコールです。
ディスペンサーとセットで使用してください。

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汚物処理キット


1回の汚物処理に必要なアイテムが、処理者と補助者の二人分入っています。
ツールも処理者用と補助者用で色分けされて使いやすくなってます。

詳しく見る

また、このような「健康管理表」を作ろのもオススメです。


健康管理表


この記事を書いた人

古澤 長流(ふるさわ たける)

古澤 長流(ふるさわ たける)

2018年折兼に営業職として入社し、名南営業所に配属。
現場経験を積んだのち、2019年に折兼ホールディングスの衛生管理グループに異動・転籍。
日々、衛生について勉強中。
大学時代は病原菌について研究していたので、学んだことを生かして食の安全に役立つ記事を執筆していきます!

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